サウナと水風呂のセットは心身を整える人気の健康法ですが、「ヒートショック」が心配…という声もあります。。
本記事では、創業40年の『水風呂・チラードットコム』が、ヒートショックの仕組みとリスク、注意が必要な人の特徴、そしてサウナ・水風呂を安全に楽しむための正しい入り方をわかりやすく解説します。
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ヒートショックとは?|仕組みと起こる条件
ヒートショックとは、急激な温度変化によって血圧が大きく上下し、心臓や脳に負担がかかる状態のことです。
たとえば、暖かい部屋から寒い浴室に移動すると、体は寒さに反応して血管をギュッと縮め、血圧が急上昇。
そのまま熱いお湯に浸かると、今度は血管が一気に広がって、血圧が急降下します。
このような急激な変化が繰り返されると、心筋梗塞や脳出血、意識障害などを引き起こすおそれがあるのです。
ヒートショックは、特に高齢者にとっては命に関わるリスクもあります。
厚生労働省の「人口動態統計」によると、2023年に家庭の浴槽で溺死した人は6,073人にのぼります。
また、東京都健康長寿医療センターの調査では、1月の入浴中の心肺停止は、8月の約11倍という結果も報告されています。
つまり、「寒い→熱い→また寒い」という急な温度差が続く入浴環境では、ヒートショックが起こりやすくなるというわけです。
これは、サウナと水風呂の組み合わせにも当てはまります。
サウナ×水風呂でヒートショックが起きやすい人の特徴

サウナと水風呂の温度差は、体にとって大きな刺激。
特に体調や持病によっては、ヒートショックのリスクが高まります。
以下に当てはまる方は、利用を控えるか、医師に相談のうえ無理のない範囲で楽しみましょう。
- 高血圧・心疾患・脳血管疾患・呼吸器疾患などをお持ちの方
- かかりつけ医から入浴制限を受けている方
- 風邪気味、疲労、睡眠不足など体調がすぐれないとき
- 空腹・満腹状態、または飲酒しているとき
また、長く入りすぎたり、水風呂にいきなり飛び込むような入り方は危険です。
サウナ・水風呂ともに「無理をしない」「自分の限界を超えない」が基本。
加えて、サウナ前・途中・後の水分補給と、外気浴などの休憩時間をしっかりとることもヒートショック予防に効果的です。
サウナ×水風呂で死亡事故事例はある?

サウナや水風呂が直接の原因で亡くなる事故は非常にまれですが、ゼロではありません。
消費者庁の発表によると、過去10年間で報告されたサウナ関連の死亡事故は2件のみ。
年間約2万人が入浴中に亡くなる中で、サウナ・水風呂による事故はごくわずかです。
ただし、使い方を誤ると重大な事故につながるリスクがあるのも事実です。
2023年には、あるサウナ施設で水風呂の代わりに使われていた深い池に利用者が入り、溺死する事故が発生しました。
原因とみられるのは、以下の2点でした。
- サウナ後の急激な温度変化による意識障害
- 泳げない状況で深い水に入ってしまったこと
この事故を機に、水風呂の深さや安全管理体制の見直しが各地で進められました。
また、消費者庁によると、サウナ事故の主な要因は以下の通りです。
- ヒートショックによる意識喪失
- めまいや立ちくらみによる転倒・溺水
特に高齢者や持病のある方はリスクが高いため、慎重な利用が求められます。

ヒートショックを防ぐ正しいサウナ×水風呂の入り方

サウナと水風呂の組み合わせは、正しい入り方を守れば安全かつ効果的なリラックス法になります。
ここでは、ヒートショックを防ぎながら安心して楽しむためのステップを紹介します。
サウナ〜水風呂のステップごとの安全な入り方
ヒートショックを防ぐには、“準備・サウナ・冷却・休憩”の流れを正しく行うことが大切です。
・コップ1杯の水を飲んでおく(脱水対策)
・空腹・満腹・飲酒直後は避ける
・体調が悪いときは無理せずパス
・汗をかきやすくするために体を洗い、拭いてから入る
・初心者は5〜8分、慣れても12分以内がベスト
・下段のほうが熱がマイルドで初心者向け
・息苦しさやドキドキを感じたら無理せず出る
・いきなり飛び込まず、まずはかけ湯や足先から慣らす
・頭から一気に冷やすのはNG。貧血や立ちくらみの原因に
・初心者は30秒〜1分から、慣れても2分以内
・手足→体→首の順に冷やし、ゆっくり入る
・心臓がバクバクしたらすぐに出る
・椅子やベンチに座ってしっかり休む
・寒さを感じたら上着やタオルで体を温める
・めまいやふらつきが出たら中断し、横になって休む
\ポイント:これを守れば安心!/
- 無理せず・冷やしすぎず・休憩をしっかり
- 外気浴では保温も意識
- 1セットでも十分!3セットにこだわらなくてOK
- 「ととのう」より「整える」感覚で、健康的な楽しみ方を

体への負担が心配な方は、水風呂よりマイルドに体を冷やせる「冷水シャワー」もおすすめです。

「温冷交代浴」の基本と注意点
温冷交代浴とは、温かいお湯と冷たい水に交互に入ることで血行を促し、疲労回復を図る入浴法です。
温冷交代浴を行う場合も、以下の手順を守り、安全に楽しみましょう。
まずは全身の汚れを落とし、湯温に慣れましょう。
肩までしっかり浸かって体を芯から温めます。
水風呂にゆっくり入り、体の火照りを鎮めます。
温浴→冷浴を交互に繰り返しますが、体調に応じて回数を調整しましょう。
最後は冷水で締めて毛穴を引き締めます。
体が冷えすぎた場合はぬるめのシャワーで終えてもOKです。

入浴前後に注意すべきポイント(水分補給、起立動作、休憩)
サウナや水風呂に入る前後は、ちょっとした心がけが安全性を高めます。
- 入る前には水を飲むことが基本! コップ1杯を目安に脱水予防を
- 急な立ち上がりや座り込みはNG。立ちくらみや転倒のリスクがあります
- 入浴後も急に動かず、座って深呼吸してから動くこと
- 外気浴や入浴後はしっかり休憩を。ふらつきや違和感があれば無理せず中断を
サウナや水風呂で「危ない兆候」を感じたときの対処法

どんなに慣れている人でも、体調によっては「危ないサイン」が突然あらわれることがあります。
ここでは、よくある兆候とそのときの正しい対応方法をまとめました。
\サウナ・水風呂中のこんな症状に注意!/
- めまい・ふらつき
- 吐き気・軽い頭痛
- 視界がチカチカする
- 意識がぼんやりする
- 水風呂中の強い寒気や動悸
\異変を感じたときの対処法/
「ちょっと変だな」と思ったら、以下をすぐに実行しましょう。
- 無理せずその場で中断する
- ベンチや床に座って深呼吸・体を休める
- 寒気を感じたらタオルや上着ですぐ保温
- 周囲に人がいれば声をかける
- 自力で対処が難しいときはスタッフに相談 or 救急要請
少しの違和感でも、命を守る行動が最優先です。
安全に楽しむための「サウナ前チェックリスト」
サウナと水風呂に入る前の確認が、安全につながります。
□ 頭痛・だるさ・風邪気味などの不調はない
□ 食後すぐや空腹すぎる状態ではない
□ アルコールは摂取していない
□ 高血圧や心臓の病気がある場合、主治医の許可を得ている
□ 初めての施設なら、温度を確かめて無理ない範囲で
すべてにチェックがつくときだけ、サウナを楽しむ準備ができていると考えてください。
1つでも気になる点があれば、サウナ・水風呂の利用は控えましょう。
まとめ|ヒートショックに注意しながらサウナと水風呂を安全に楽しもう

サウナと水風呂のセットは、疲労回復やリラックスに効果的な習慣。
ただし、急激な温度変化はヒートショックの原因にもなり得るため、正しい入り方と体調管理が欠かせません。
整う前に、整える。
そんな気持ちで、自分の体と向き合いながら、サウナと水風呂を安全に楽しんでいきましょう!
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参考文献:
LIFULL「【未然に防げる】ヒートショックのしくみと予防法まとめ」