「水風呂に入ると風邪をひく」と聞いて、不安に感じたことはありませんか?
実際、体が冷えすぎると免疫力が下がり、風邪をひきやすくなることがあります。
しかし正しく使えば、水風呂は風邪予防や免疫力アップにも役立つ優れた健康法です。
本記事では、創業40年の『水風呂・チラードットコム』が、水風呂での風邪を防ぐための注意点や、逆に免疫力を上げる効果的な入り方、最新の研究結果までわかりやすく解説します。
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水風呂に入ったあとに風邪をひく原因

水風呂の爽快感に油断してはいけません。
冷水浴により体が冷えすぎると血流が悪くなり、免疫細胞の働きが鈍ってしまいます。
その結果、ウイルスや細菌に対する防御力がダウン。
さらに、鼻や喉の粘膜も乾燥・弱体化して、ウイルスが侵入しやすくなるのです。
\水風呂に入った後風邪をひく原因/
- 血流が悪くなり、免疫細胞が届きにくくなる
- 粘膜の動きが弱まり、ウイルスを排除しづらくなる
- 粘膜が乾燥し、ウイルスが侵入しやすくなる
- 自律神経が乱れ、体温調整がうまくできなくなる
つまり、水風呂は「入り方」を間違えると、体にストレスを与えてしまうリスクがあるということです。
水風呂が体に与える影響とは?
一方で、水風呂は入り方を守れば、驚くほどの健康効果が期待できます。
ここでは、水風呂で得られる健康効果とリスクのそれぞれをまとめていきます。
水風呂で得られるおもな健康効果

- 血行が促進されて体がポカポカ
- 免疫細胞が活性化して風邪予防
- 自律神経が整いストレス軽減
- 筋肉の炎症軽減
- 疲労回復
- 睡眠の質がアップ
2023年にイギリスで発表された研究では、たった5分の冷水浴により、被験者の「活力」「集中力」「自己肯定感」などが有意に高まったという結果が示されました。
水風呂は身体面だけでなく、メンタル面にも好影響を与えることが明らかになっています。

水風呂のリスク

- 冷水ショックで心拍数が急上昇し、呼吸困難のリスク
- 心疾患のある人は心臓への負担が危険
- 慣れていないと低体温症や溺水の恐れも
2020年の海外研究では、冷水に慣れていない人が突然入浴すると、心拍異常や低体温症、さらには溺水といった深刻な事故につながるケースがあると報告されています。また、
2006年にイングランドで行われた研究でも、冷水への急な接触により呼吸困難や突然死といったリスクが指摘されています。
特に心疾患をお持ちの方は、必ず医師に相談のうえ、水風呂の利用を検討してください。
水風呂は無理せず徐々に慣れることが大切です。
継続的に正しい方法で取り入れることで、安全かつ効果的に健康増進につなげることができます。


水風呂が風邪予防になることを示す研究結果も!

水風呂は風邪のリスクを高めるどころか、正しく取り入れれば予防に役立つ可能性も近年の研究により示唆されています。
ここでは、世界各地で発表された研究をもとに、水風呂の健康効果について見ていきましょう。
- 水風呂が免疫力を高める
- 冷水シャワーで病欠が29%減
- 水風呂でストレス軽減・睡眠改善
- 水風呂が心血管リスクを下げる可能性も
水風呂が免疫力を高める
スタンフォード大学(2014年)が発表した研究では、冷水浴やサウナのような短時間の刺激は、免疫細胞を一時的に活性化させることがわかりました。
一方で、長期間続くストレスは、かえって免疫力を下げてしまいます。
つまり、冷水浴のような「短期的な刺激」は、体にとって良いストレスになり得るということです。

冷水シャワーで病欠が29%減
オランダの研究(2016年)では、30日間冷水シャワーを続けたグループで、病欠が平均29%減少しました。
病気の日数自体に大きな差はありませんでしたが、「元気が出た」「エネルギーが湧いた」と感じる人が多く、日常生活に活力を与えパフォーマンス維持に役立ったと考えられています。

水風呂でストレス軽減・睡眠改善
オーストラリアなどの研究(2025年)によると、冷水浴直後には変化がなくても、12時間後にストレスが下がる傾向が確認されました。
また、数日続けると睡眠の質や心の状態が改善される可能性も報告されており、夜の冷水浴は「翌朝の気分を軽くする効果」も期待できそうです。

水風呂が心血管リスクを下げる可能性も
ノルウェーの研究(2022年)では、日常的に冬の水泳を行う人たちに、コレステロールのバランス改善や、酸化ストレスの低下といった効果が見られました。
冷水浴は短期的に心臓へ負担がかかるものの、継続することで血管や代謝の健康に良い影響を与える可能性があると示唆されています。

水風呂を安全に楽しむためのポイント

水風呂には多くの健康効果がありますが、安全に楽しむためには、いくつかの基本的なルールを守ることが大切です。
以下のポイントを押さえることで、体への負担を抑えつつ、効果的に取り入れることができます。
適切な水風呂の時間と温度
水風呂に入る際は「冷やしすぎないこと」が大前提です。
特に初心者は、15℃以上の水温で2分以内を目安にしましょう。
慣れてきた場合でも、長時間の入浴は避け、短時間で切り上げるのが基本です。
また、水風呂の前には必ずかけ湯を行い、心臓や血管への負担を和らげましょう。
サウナと併用する場合は、サウナ15分+水風呂2分のセットがおすすめです。
サウナで深部体温をしっかり上げておくことで、水風呂後も体が冷えすぎにくくなります。
医師・加藤 容崇著『医者が教えるサウナの教科書』によれば、体温を1℃上げることで免疫力は約5〜6倍まで高まるとされています。
湿度の高いサウナ(例:ミストサウナ)では2セットで約+0.8℃、乾式サウナでは3セットで+1.1℃の体温上昇が期待でき、風邪予防にもつながります。


体調に合わせた水風呂の入り方
水風呂の効果をしっかり得るためには、体調や年齢に応じた調整が重要です。
寒さに敏感な方や体力に自信のない方は、冷水シャワーから始めるのも効果的な方法です。
実際に、冷水シャワーでも血行促進や免疫力の向上、ストレス軽減などのメリットが得られるとする研究もあります。
無理をせず、心地よく感じる範囲で取り入れていくことが継続のコツです。

水風呂を避けるべき人
以下に該当する方は、水風呂の利用を避けるか、必ず医師に相談のうえ検討してください。
- 心疾患や高血圧などの持病がある方
- 高齢者や小さな子ども
- 妊娠中の方
- 体調不良時、飲酒後、満腹時、寝不足時
これらの状態では、心臓や血管への負担が大きくなり、事故のリスクが高まる可能性があります。
安全を第一に、無理のない範囲で楽しむことが大切です。

水風呂後に注意すべき体調管理法

水風呂の後は、リフレッシュした気分のまま帰宅したくなるものですが、体調を整えるためにいくつかの大切なケアを行うことが推奨されます。
体を冷やしすぎない工夫を
外気浴は「ととのう」時間として人気ですが、気温や風の強さによっては体温が急激に奪われてしまうこともあります。
外気浴は5〜10分を限度としてください。
肌の水分はタオルでしっかり拭き取ってから行うことで、気化熱によって余計に体が冷えてしまいます。
また、最後のサウナ浴後の水風呂は10秒ほどの短時間にとどめたり、ぬるめのお湯や温かいシャワーで体を温めてから終了するのも、体温調整には効果的です。
水分補給はしっかりと
サウナと水風呂を繰り返すと、多くの汗をかき、体内の水分が失われがちです。
実際、2019年のポーランドの研究によると、90℃のドライサウナにおける10分間×4セットの入浴で平均650mlの水分を汗として失うことがわかっています。
そのためサウナの前後にそれぞれ300~500mlずつの水分を摂ることを目安にし、脱水症状を防ぎましょう。
水分補給用の飲み物は、アルコールやカフェインを含まない水・お茶・スポーツドリンク・経口補水液がおすすめです。
睡眠と栄養を意識する
水風呂やサウナの後は、見た目以上に体力とエネルギーを消費しています。
しっかりと休養を取り、バランスの取れた食事を心がけることで、免疫力の維持と回復をサポートしてください。
まとめ|水風呂正しく使って風邪を予防しましょう

水風呂は、正しい知識と方法で取り入れれば、免疫力を高め、風邪予防にも役立つ優れた健康習慣になります。
ただし、冷たさや爽快感だけを求めるのではなく、時間・温度・体調への配慮が不可欠です。
サウナや水風呂の効果を最大限に活かすためにも、無理のない範囲で、丁寧に体と向き合うことが大切です。
水風呂を味方につけて、季節の変わり目や風邪の流行シーズンを健やかに乗り越えていきましょう。
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参考文献
Bournemouth大学、University Hospital Dorset、University of Portsmouth等(2023年)「Short-Term Head-Out Whole-Body Cold-Water Immersion Facilitates Positive Affect and Increases Interaction between Large-Scale Brain Networks」
Beat Knechtle 他(スイス、ポーランド、ブラジル、イギリス等)(2020年)「Cold Water Swimming—Benefits and Risks: A Narrative Review」
Avijit Datta, Michael Tipton / University of Portsmouth など(2006年)「Respiratory responses to cold water immersion: neural pathways, interactions, and clinical consequences awake and asleep」
Firdaus S. Dhabhar(スタンフォード大学)(2014年)「Effects of stress on immune function: the good, the bad, and the beautiful」
Geert A Buijze ほか(Academic Medical Center, オランダ)(2016年)「The Effect of Cold Showering on Health and Work: A Randomized Controlled Trial」
Tara Cain ほか、オーストラリアなどの研究者チーム(2025年)「Effects of cold-water immersion on health and wellbeing: A systematic review and meta-analysis」
Didrik Espeland, Louis de Weerd, James B Mercer / ノルウェー北極大学など(2022年)「Health effects of voluntary exposure to cold water – a continuing subject of debate」
加藤 容崇著(2020年)「医者が教えるサウナの教科書 ビジネスエリートはなぜ脳と体をサウナでととのえるのか?」