水風呂のコラム– category –

水風呂による疲労回復効果は、複数の科学的研究で実証されています。2016年の研究では、冷水浴が中枢神経の疲労を軽減し、心拍数や血圧を安定させることが確認されました。さらに副交感神経を活性化させることで、深いリラックス効果も報告されています。

運動や筋トレ後に水風呂を取り入れることで、筋力の低下や筋肉痛の軽減に役立つ可能性があるとされています。特にアスリートにとっては、持久力の維持や神経系のリカバリーにも効果が期待されており、パフォーマンス維持に有効な手段といえるでしょう。

水風呂により体が冷えすぎると血流が悪くなり、免疫細胞の働きが鈍ってしまいます。その結果、ウイルスや細菌に対する防御力がダウン。さらに、鼻や喉の粘膜も乾燥・弱体化して、ウイルスが侵入しやすくなります。その結果、風邪をひくことがあるのです。

サウナ・水風呂に入ると心臓がバクバクと速く打つのは、自律神経の働きによる正常な反応です。研究ではサウナ中は軽度の運動と同じ心臓負荷がかかり、心血管への良い影響があると示されています。ただし、息苦しさやめまいを伴う場合は注意が必要です。

サウナ・水風呂の温冷交代浴で生じる浮遊感や気持ちよさは、“ととのい”の感覚と重なる部分もあります。しかし実際には、急激な温度変化によって血圧や自律神経が乱れ、一時的に脳への酸素供給が低下することで、「めまい」が生じている可能性もあります。

「アヴァント（Avanto）」とは、フィンランド語で「氷に開けた穴」を意味します。凍結した湖面に穴を開け、そこに入るという冬季限定のアクティビティであり、サウナ文化と深く結びついています。アヴァントは「冷たくて痛い」と感じるほど過酷な体験ですが、むしろそのあとの爽快感に多くの人が魅了されています。

広範囲に日焼けした場合は、ピンポイントでの冷却だけでは不十分。肩や背中、脚など広い範囲を一気に冷やせる水風呂は、非常に効果的な手段です。バスタブに水を張り肩までゆっくり浸かることで、体全体の熱を効率よくクールダウンできます。

日本の多くのサウナ施設では、水風呂の温度は16〜18℃前後がスタンダードです。17℃前後は交互浴との相性がよく、“ととのう”には最適とされています。一方で、「キンッと冷たい」と感じる16℃以下は、初心者にはやや刺激が強めです。

サウナを楽しんでいても、「水風呂だけはちょっと無理かも……」と感じる人は少なくありません。水風呂はあくまで選択肢の一つであり、無理に入る必要はありません。水風呂に入らなくても、サウナだけで得られる健康効果は数多くあります。

ヒートショックとは、急激な温度変化によって血圧が大きく上下し、心臓や脳に負担がかかる状態のことです。サウナと水風呂の温度差は、体にとって大きな刺激。特に体調や持病によっては、ヒートショックのリスクが高まります。