サウナの効果を最大限に引き出すには、その後に入る水風呂の温度設定が重要です。
しかし、適切な温度は目的や体質によって異なり、一概に「〇℃が正解」とは言い切れません。
本記事では、創業40年の『水風呂・チラードットコム』が、水風呂の温度による体への影響や、目的別の最適な温度帯について解説します。
初心者が無理なく始められる水温の目安から、自宅で水風呂を導入する際の参考情報まで幅広くご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
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水風呂の適温は何度?一般的な施設の平均を解説
日本の多くのサウナ施設では、16〜18℃前後がスタンダードです。
17℃前後は交互浴との相性がよく、“ととのう”には最適とされています。
一方で、「キンッと冷たい」と感じる16℃以下は、初心者にはやや刺激が強め。
逆に20℃以上の“ぬる水”を用意している施設もあり、やさしい体感を求める人には人気です。
施設によって差があるのは、利用者の好みや目的に合わせた設計の工夫でもあります。
【目的別】水風呂のベスト温度

水風呂は温度によって、得られる効果が変わります。
あなたの目的に合った“ベストな温度”を見つけてみましょう。
ととのいを求めるなら:12〜17℃が人気
シャープな冷たさがありつつも、過度な刺激が少ない12〜17℃の水温は、サウナ愛好者の間で人気の高い温度帯です。
アメリカのフィットネス専門メディア「Strength Warehouse USA」によれば、10〜15℃(50〜59°F)の水温は冷水療法において理想的とされており、筋肉痛の緩和、血行促進、免疫機能の向上、エネルギーレベルの向上といったさまざまな効果が期待できると紹介されています。

リラックス・快眠:17〜20℃もおすすめ
「リラックスしてよく眠りたい」という方には、17〜20℃のややぬるめの温度がちょうどいいでしょう。
冷たすぎると交感神経が刺激されて逆に目が冴えてしまうこともあるので、リラックスや睡眠の質改善が目的ならこの温度帯がおすすめです。
やさしくクールダウンできるので、初心者にも向いています。
シャキッと覚醒したい人:10℃以下も
朝の目覚めや気分転換に効くのが、10℃以下の強冷水風呂です。
10℃以下の水に浸かると全身の血管がギュッと収縮し、集中力が一気に高まる感覚を味わえます。
ただし、この温度は体への負荷も大きめ。
心臓や体調に不安がある方は、無理せず慎重にチャレンジしましょう。

温度ごとの効果の違い|冷たすぎると危険?

体に与える影響や得られる効果は、数℃の違いでも大きく変わります。
ここでは水風呂の温度別の特徴と注意点を、わかりやすくご紹介します。
10℃以下:血管収縮・刺激強め→疲労回復・集中力
キンと冷たい10℃以下の水風呂は、交感神経を一気に刺激してくれます。
血管がグッと収縮し、脳も体もシャキッとリフレッシュ、
疲労感のリセットや集中力アップに効果的です。
ただし、冷たさのインパクトは相当。
心臓への負担も大きいため、心疾患のある方やご高齢の方は入浴を避けてください。
10~15℃:やや刺激強めで中級者レベル
少し冷たいけど気持ちいい、そんな刺激と心地よさのバランスが絶妙なのがこの温度帯。
サウナ専門施設では14℃前後が主流で、交感神経を高めてくれるので、代謝アップや目覚めにもぴったりです。
ととのいを深めたい中・上級者におすすめの温度といえます。

15〜18℃:一般的な「ととのいゾーン」

多くの施設でも採用されているのがこの温度帯。
冷たすぎずぬるすぎず、交感神経と副交感神経の切り替えをスムーズにしてくれます。
無理なく「ととのった」という感覚を味わいやすい温度帯として、初心者からベテランまで人気のゾーンです。
18〜20℃:初心者でも入りやすい→副交感神経優位に
水風呂がちょっと苦手…という方におすすめな17〜20℃は、体への負担が少なく、じんわりクールダウンできる温度帯。
副交感神経が優位になり、心身ともにリラックスした状態へ導いてくれます。
快眠効果を求める人にも向いているでしょう。
20℃以上:物足りない人もいるが体にはやさしい
20℃を超えると「冷たさ」が物足りなく感じる方もいますが、体にやさしいという点では優秀です。
刺激が少ない分、高齢者や冷水が苦手な人でも安心して入れる温度帯ですよ。
水風呂に苦手意識があるけど入れるようになりたい、という方は20℃以上から徐々に温度を下げていくとよいでしょう。
気づいたら冷たい水風呂にも入れるようになっていた!ということもよくあります。
冷たすぎる場合の注意点(ヒートショックなど)

水風呂に飛び込む前に、ぜひ覚えておきたいのがヒートショックのリスクです。
ヒートショックとは、急激な温度変化によって血圧が乱高下し、心臓や脳に大きな負担がかかる状態のことを指します。
たとえば、熱いサウナで血管が拡張した状態から、いきなり冷たい水風呂へ。
この落差が体にとって大きなストレスとなり、心筋梗塞や脳出血など命に関わる事態を引き起こす可能性もあります。
特に注意が必要な方
- 高血圧や心臓・脳の疾患がある方
- 医師から入浴制限を受けている方
- 体調が万全でないとき(風邪、寝不足、疲労)
- 空腹や満腹時、飲酒後
また、水風呂に長く浸かりすぎたり、一気に入ったりするのも危険です。
サウナと水風呂の効果を最大限に楽しむためにも、「無理をせず、自分のペースで」を大切にし、こまめな水分補給と外気浴の休憩を取り入れましょう。

初心者は何℃から始めるべき?入り方のコツも紹介

水風呂に慣れていない方には、17〜20℃程度のぬるめの温度から始めることをおすすめします。
この温度帯は体への刺激が比較的穏やかで、リラックスしながら徐々に慣れるのに最適です。
冷たさを強く感じる場合は、いきなり全身を水に浸けず、手足からゆっくりと冷やすとよいでしょう。
また、入浴中は心拍数や呼吸の変化に注意してください。
心拍数が普段の倍以上になった場合や、息苦しさを感じたときは、すぐに水風呂から上がることを心がけましょう。
水風呂に浸かる時間は30秒〜2分程度にとどめ、無理をせず徐々に延ばしていくのが理想的です。

自宅で水風呂を作るなら何℃が目安?
家庭で水風呂を楽しみたい場合、一般的な家庭用チラーでは3〜20℃程度の設定が可能です。
サウナとの交互浴を目的として水風呂を導入する場合、15℃前後を目安に設定するケースが多いです。
なお、冷却効率や体感温度には以下のような複数の要素が影響します。
- 設置環境(屋外か屋内、地域の外気温など)
- 目標温度とその維持時間(常時冷却か、日中のみか)
- 浴槽の仕様(素材・形状・水量など)
これらの条件によって必要な冷却性能が大きく変わるため、専門業者に相談し、最適なチラーと浴槽を選定することが重要です。

まとめ|自分に合った水温を見つけて理想のととのいを

水風呂の温度には、目的や体質によって“ちょうどいい”と感じる温度が異なります。
ととのい、疲労回復、リラックス、集中力アップなど……。
目指す効果に応じて水風呂の水温を調整することで、サウナの満足度は大きく変わります。
初心者の方は無理のない温度から、経験者の方は目的に応じた最適温度を探りながら、自分に合ったととのいのかたちを見つけていきましょう!
安全を第一に、心と体にやさしいサウナ習慣を楽しんでください。
「本格的な水風呂を自宅でも取り入れたい」
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