「冷水シャワーを浴びるとテストステロンが増える」という情報を、SNSなどで見かけたことはありませんか?
しかし実際には、この説に明確な科学的根拠はなく、むしろテストステロン値を下げる可能性も示唆されています。
本記事では、創業40年の『水風呂・チラードットコム』が、最新の研究結果をもとに噂の真相を解説。
あわせて、冷水シャワーを健康的に活用するための正しい知識と方法もご紹介します。
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コールドシャワー(冷水シャワー)とテストステロンの関係【結論:上がらない】

「冷水シャワーでテストステロンが上がる」といった説を、SNSなどで見かけたことがあるかもしれません。
しかし、実際には科学的な根拠に乏しく、むしろテストステロン量は下がる可能性があるというのが最新の研究結果です。
たとえば、19歳男性32名を対象にした実験では、
- 自転車運動:テストステロン 約21%増加
- 冷水負荷:テストステロン 約10%減少
という結果が出ています。
運動によってテストステロンが上がる一方で、冷水による刺激ではコルチゾール(ストレスホルモン)が増え、その影響でテストステロンが抑制される可能性があるのです。
そもそもテストステロンとは

テストステロンは、筋肉・骨格の発達や性欲・やる気の維持に欠かせない、男性ホルモンの代表格。
分泌量が多いほど「男らしさ」や「活力」に直結し、集中力や自信、競争心などもサポートします。
増やすには、以下の習慣が効果的です。
- 筋トレなどの適度な運動
- 良質な睡眠
- バランスの取れた食事
- ストレスの軽減
自然な生活改善こそ、テストステロンを高める近道といえます。
テストステロンが減るとどうなるか

テストステロンが不足すると、心と体にさまざまな変化が起こります。
- 筋肉量や体力の低下
- 性欲・性機能の低下
- 気分が落ち込み、うつ状態に近づくことも
- 集中力や記憶力の低下
- 骨密度の低下や肥満のリスク上昇
テストステロンが減少すると、いわば“男性らしさ”の基盤が揺らぐ状態になります。
だからこそ、テストステロンを適切に保つことは、心身の健康や活力、精神的な安定を維持するうえでも欠かせません。
冷水でテストステロンが増えると誤解される理由

「水風呂や冷水シャワーでテストステロンが増える」という説は、一部で広まっていますが、前述した通り実際には誤解によるものです。
その背景には、「精巣は高温に弱く、やや低めの温度で機能が高まる」とする研究結果が関係しています。
たとえば1987年の研究では、精巣におけるDNAやタンパク質の合成がもっとも活発になるのは31〜37℃とされており、これは体温よりやや低い“ぬるま湯”程度の温度です。
つまり、熱すぎる湯は避けるべきですが、冷水が最適というわけでもありません。
また、2013年に発表された研究では、精子の質が夏に低下し冬に向けて回復する傾向が示されており、暑さが精巣機能に悪影響を与える可能性が示唆されています。
こうした知見が「熱はNG=冷やすとよい」という単純化された解釈につながったと考えられますが、実際には過度な冷却も精巣の機能を低下させる恐れがあります。
テストステロンの分泌を促すためには、“適度な温度環境”を保つことが重要です。
冷やしすぎも温めすぎも避け、身体に負担をかけない温度でケアすることが、健やかなホルモンバランスを維持する鍵といえるでしょう。
精巣機能活性化には適温が大切

テストステロン分泌において、精巣の温度は非常に繊細な要素です。
過度に冷やす、あるいは温めすぎると、その機能を損なうリスクがあります。
医学的には、精巣がもっともよく働く温度帯は34〜36℃前後とされており、これは体温よりやや低い“適温”です。
したがって、冷水による極端な温度刺激は、テストステロンの分泌や精子の質に悪影響を及ぼす可能性があるのです。
男性機能の向上を目的として冷水シャワーや高温サウナを取り入れるのは、かえって逆効果となる恐れがあり、推奨されません。

それでも冷水が好まれる理由|テストステロン以外のメリット

テストステロンの増加にはつながらなくても、冷水シャワーや水風呂には多くの健康効果が期待されています。
たとえば、以下のようなメリットがあります。
- 自律神経の調整
- 睡眠の質の向上
- ストレス軽減や集中力の向上
- 筋肉痛や炎症の緩和
- 免疫力アップ
特にサウナとの温冷交代浴では、“整う”と表現される深いリラックス効果を得られることもあり、多くの人に愛されています。

コールドシャワー(冷水シャワー)とは

コールドシャワー(冷水シャワー)とは、15℃以下の冷水を短時間浴びる健康法で、心身のコンディショニングに役立つ手段として注目されています。
とくに以下のような「フィジカル面の回復・活性化」に対する効果が報告されています。

- 血行促進・代謝アップ
- 筋肉の炎症緩和
- 免疫機能の活性化
- 肌や髪の引き締め効果 など
また、朝のシャワーとして取り入れれば眠気を吹き飛ばし、1日のパフォーマンス向上にも効果的です。

水風呂専門業者が解説!冷水を安全に快適に活用するには?
冷水のメリットを最大限に引き出すには、「安全かつ健康効果を引き出す温度設定」がカギです。
- 水風呂:一般的に17℃前後が“整いやすい”とされ、心地よくリフレッシュできる温度帯です。
- 冷水シャワー:15℃以下が理想的とされますが、個人の体調に合わせた調整が大切です。
冷水浴は、「我慢比べ」ではありません。
自分が“心地よい”と感じる温度で無理なく続けることが、健康習慣として長く定着させる鍵です。
また、冷水浴は「テストステロンを増やすための手段」ではなく、日々のコンディションを整えるセルフケアのひとつとして取り入れるのが理想的です。
【相談無料】冷水シャワーの導入なら『水風呂・チラードットコム』まで

夏場の水道水は、地域によっては28℃以上になることもあります。
そのため「冷たいシャワーを浴びたつもりが、ぬるくて物足りない……」という声も少なくありません。
こうした課題を解決するのが、チラー(冷却装置)と貯水タンクを組み合わせた水冷システムです。
\タンクに水をためて冷却する仕組み/
- 水を一度タンクに貯め、チラーで循環冷却
- 冷却された水をシャワーに供給
- 安定した低温(シングル=9℃以下)を実現
- 季節に左右されず、夏でもしっかり冷たいシャワーが使える

このシステムは家庭にも応用可能です。
「本格的な冷水シャワーを自宅でも取り入れたい」「サウナ施設に導入したい」という方には、冷却力に優れた小型チラーとタンクの設置をおすすめします。
『水風呂・チラードットコム』では、冷水設備の導入をトータルでサポート。
創業40年の信頼と100以上の豊富な実績を持った専門スタッフが、丁寧にご案内します。

もちろん、ご相談は何度でも無料です。まずはお気軽にお問い合わせください。
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まとめ|コールドシャワー(冷水シャワー)でテストステロンは増える?

- 冷水シャワーでテストステロンが増えるという明確な根拠はない
- 一部の研究では、冷水刺激によってテストステロンが減少する傾向も示されている
- 精巣は過度な冷却に弱く、テストステロン維持には“適温”の環境が重要
- 冷水シャワーのおもな効果は、自律神経の調整やメンタルのリフレッシュなど
冷水シャワーはテストステロンの特効薬ではありませんが、体調管理やメンタルケアの手段としては非常に優れています。
目的を誤らず正しく取り入れることで、日々のコンディションを整える習慣としてぜひ活用していただきたいと思います!
参考文献
阪本 州弘, 若林 一郎, 吉本 佐雅子, 増井 秀久, 勝野 眞吾(1991)『男性における運動負荷・冷水負荷の血清テストステロン濃度に及ぼす効果について』日本衛生学雑誌 46巻2号, p.635-642
Carlsen E, Andersson AM, Petersen JH, Skakkebaek NE(2002) 『History of febrile illness and variation in semen quality』Human Reproduction, 17(8), 2089–2092
Bedford JM, Moore HD, Mover H(1996)『Mild testicular hyperthermia induces profound transitional spermatogenic suppression through increased germ cell apoptosis in adult cynomolgus monkeys (Macaca fascicularis)』Journal of Andrology, 17(5), 509–518