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水風呂は体に悪い?危険性と健康効果を科学的に徹底解説

水風呂 体に悪い 危険性

サウナと水風呂の交互浴は、血行促進や自律神経の調整、ストレス軽減など多くの健康効果が期待できる一方で、急激な温度変化による心臓や呼吸器への負担、低体温症のリスクなど注意すべき点も存在します。

本記事では、創業40年の『水風呂・チラードットコム』が、国内外の研究をもとにサウナと水風呂の交互浴や、水風呂の使用が体にもたらす影響を科学的に解説し、安全に楽しむためのポイントを解説します。

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目次

体に悪い?水風呂の潜在的な危険性

水風呂 体に悪い 危険性
  • 急激な温度変化によるヒートショックの可能性
  • 血圧の急上昇や急降下による心臓への負担
  • 長時間の水風呂利用による低体温症のリスク
  • 脱水症状や熱中症の危険性
  • 飲酒後や体調不良時の利用によるリスク増加
  • 急激な温度変化によるヒートショックの可能性

サウナと水風呂の交互利用は健康効果が期待される一方で、急激な温度変化により身体に負担をかける可能性があります。

特に心血管系への影響や低体温症のリスクが指摘されており、体調や状況に応じた慎重な利用が求められます。

水風呂の健康リスクに関する研究

水風呂 体に悪い 危険性

水風呂の健康リスクについて、以下のそれぞれに関する海外の研究を紹介します。

  • 心臓への負担とコールドショック反応
  • 低体温症のリスク
  • 過呼吸・呼吸停止のリスク
  • 神経の機能低下やしびれの可能性

心臓への負担とコールドショック反応

2022年に発表されたレビュー研究では、冷水浴の健康への影響について104本の論文が分析されました。

その結果、冷水浴は脂肪代謝やインスリン感受性を高めるなど心血管に良い影響がある一方で、急激な温度変化によって心拍や血圧が乱れ、心臓発作や不整脈を引き起こすリスクもあると指摘されています。

特に注意すべきなのが「コールドショック反応」と呼ばれる生理現象で、冷水に急に入ることで呼吸や心拍が急激に変化し、心疾患や高血圧のある人には重大な負担となる可能性があります。

参考:Health effects of voluntary exposure to cold water – a continuing subject of debate

低体温症のリスク

冷水は空気よりも25倍速く体熱を奪うため、短時間の入水でも体温が急激に低下し、低体温症を引き起こす可能性があります。

特に水温が10℃以下の場合、15分以内に意識を失うリスクがあります。

体内で生成される熱よりも熱を失う速度が速い場合に起こり、震え、混乱、そして極端な場合には意識喪失を引き起こします。

参考:Hypothermia: Understanding and Prevention

過呼吸・呼吸停止のリスク

2006年に発表された研究では、冷水への皮膚の接触が呼吸や神経系に与える影響を調査しました。

その結果、冷水が「コールドショック反応」を引き起こし、過呼吸や不整脈、最悪の場合は呼吸停止や溺水のリスクが高まることが明らかになりました。

参考:Respiratory responses to cold water immersion: neural pathways, interactions, and clinical consequences awake and asleep

神経の機能低下やしびれの可能性

2010年にブラジルで行われた研究では、氷マッサージ・氷パック・冷水浴が神経伝導に与える影響を比較しました。

その結果、冷水浴は感覚神経と運動神経の伝導速度を最も大きく低下させ、過度に行うと皮膚や神経の機能低下を引き起こすリスクがあることが分かりました。

参考:Motor and sensory nerve conduction are affected differently by ice pack, ice massage, and cold water immersion

これらのリスクは、特に高齢者や心血管疾患を持つ方にとって深刻な影響を及ぼす可能性があります。
冷水浴を行う際は、体調や健康状態を十分に考慮し、専門家の指導のもとで安全に実施することが重要です。

水風呂利用で特に注意が必要な人

水風呂 体に悪い 危険性

ここまででまとめたように、水風呂にはリスクがあり、すべての人にとって安全とは限りません。

以下の方は体調への影響を慎重に見極め、利用に際しては十分な配慮が必要です。

①高齢者や持病を持つ方

年齢とともに体温調節機能や循環機能は低下します。

また、以下のような持病をお持ちの方は、特に注意が必要です。

  • 心臓病
  • 高血圧
  • 糖尿病
  • 末梢神経障害
  • 血行不良
  • 静脈うっ滞
  • 寒冷凝集素症

②妊娠中の女性

急激な体温変化は母体や胎児に負担をかける可能性があるため、冷水浴は原則避けるのが望ましいです。

③子どもや体温調節機能が未熟な人

小さな子どもや低体温になりやすい体質の方は、短時間の冷水浴でもリスクが高まります。

④体調不良や疲労が蓄積している方

発熱、風邪気味、睡眠不足、極度の疲労、脱水傾向があるときは、自律神経が乱れやすく、冷水浴で体調が悪化する恐れがあります。

安全に水風呂を楽しむためのポイント

水風呂 体に悪い 危険性

冷水浴は、正しく行えば健康促進にもつながります。
以下のポイントを押さえて、安全に楽しみましょう。

医師への事前相談を

心疾患、高血圧、糖尿病、呼吸器疾患などの持病がある方は、必ず医師と相談のうえで実施してください。

徐々に慣らすことが重要

初めての方は最初から無理をせず、数十秒程度から始めて体を順応させていくことが大切です。

冷たい水に浸かるのが難しいという場合は、手足の先に水をかけるだけでも温冷交代浴の効果が期待できます。

適切な温度と時間を守る

冷水浴の効果を最大限に引き出すためには、無理のない温度と時間設定が大切です。

水温の目安は、初めての方は20℃前後のぬるめから始めるのがおすすめです。

健康効果がもっとも期待できるのは17℃前後とされていますが、慣れないうちは急な温度差が負担になるため、徐々に温度を下げていきましょう。

入浴時間は、30秒〜2分程度が基本です。

たった数十秒でも交感神経が刺激され、十分なリフレッシュ効果が得られます。

長くても2分以内を目安に、安全第一で行いましょう。

5分以上冷水に浸かると、低体温症のリスクがありますのでご注意ください。

こまめな水分補給を

サウナと水風呂は発汗と冷却を繰り返すため、体内の水分バランスが崩れやすくなります。

前後で十分な水分補給を心がけてください。

入浴前にコップ1杯(200ml)程度の補給が目安です。

飲み物は、カフェイン・アルコールを含まない水やお茶、スポーツドリンクが推奨されます。

食事は2時間前までに

満腹時の入浴は消化器に負担をかけるため、食後すぐの水風呂は避け、2時間程度の間隔を空けましょう。

水風呂の健康効果に関する研究

水風呂 体に悪い 危険性

サウナと水風呂を交互に利用する「温冷交代浴」は、血行を促進し、自律神経のバランスを整えることで、深いリラックスや爽快感、集中力の向上をもたらします。これを人々は「ととのう」と表現します。

この状態は、エンドルフィンやドーパミンの分泌によって得られるもので、血管の柔軟性の向上やストレスの軽減にもつながります。
こうした効果は、心血管系の健康維持にも寄与すると考えられています。

実際に、国内外で行われた研究では、冷水浴によって以下のような健康効果が期待できることが示唆されています。

  • ストレス軽減と気分の改善
  • 睡眠の質の向上
  • 筋肉ダメージを軽減
  • 体温の調整
  • 集中力の向上

このセクションでは、これらの効果に関する具体的な研究結果をご紹介します。

ストレス軽減と気分の改善

2025年にオーストラリアの南オーストラリア大学で行われた研究では、冷水浴がストレス軽減や気分の改善に寄与する可能性が示されました。

この研究では、健康な成人に冷水浴(7〜15℃)を行わせ、心理的ストレスの経過を観察。

その結果、冷水浴12時間後にストレスの有意な減少が見られました。

参考:Effects of cold-water immersion on health and wellbeing: A systematic review and meta-analysis

睡眠の質の向上

冷水浴は睡眠の質を向上させる可能性があります。

前述した2025年にオーストラリアの南オーストラリア大学では、冷水浴により睡眠の質が改善されたという傾向が示され、生活の質の向上も報告されています。

参考:Effects of cold-water immersion on health and wellbeing: A systematic review and meta-analysis

筋肉ダメージを軽減

冷水浴には、運動後の筋肉のダメージをやわらげる効果があります。

2013〜2014年にブラジル・ブラジリア大学で行われた研究では、運動後に10℃の水に20分間、合計4回浸かることで、筋肉痛や腫れ、筋損傷の指標(CK値)の上昇が抑えられることがわかりました。

ただし、筋力やジャンプ力の回復、全身の炎症反応には効果が見られず、筋肉の損傷軽減には有効だが、機能の回復促進までは期待できないことも示されています。

参考:Multiple Cold-Water Immersions Attenuate Muscle Damage but not Alter Systemic Inflammation and Muscle Function Recovery: A Parallel Randomized Controlled Trial

運動後の体温を下げる

冷水浴は、運動後に上昇した体温を迅速に下げる手段として有効です。

特に夏の屋外など、高温環境での運動後に冷水に浸かることで、体温を効果的に下げることができます。

2016年に香港で行われたランダム化比較試験では、冷水浴が運動後の筋肉への酸素供給や体温、心拍数に与える影響を検証しました。

被験者は膝の筋肉を使った激しい運動を2回行い、間に冷水浴または安静による回復を実施。

冷水浴グループは皮膚温と心拍数が有意に低下し、筋肉の酸素供給低下が軽減されました。

また、翌日の筋肉痛も軽減されていました。

参考:Effects of Cold Water Immersion on Muscle Oxygenation During Repeated Bouts of Fatiguing Exercise

集中力の向上

冷水浴は、集中力や注意力を高める効果があると報告されています。

2023年にイギリスで行われた研究では、20℃の冷水に5分間全身浸かることで、参加者の集中力やポジティブな感情が高まり、注意・感情・自己制御に関わる脳ネットワークの結びつきが強化されることが示されました。

これにより、冷水浴が一時的に脳の働きを活性化し、集中力向上や気分改善に寄与する可能性が示唆されています。

参考:Short-Term Head-Out Whole-Body Cold-Water Immersion Facilitates Positive Affect and Increases Interaction between Large-Scale Brain

まとめ|水風呂は本当に危険?

水風呂 体に悪い 危険性

水風呂を安全に楽しむための3つのポイント

  • 水温・時間を守る
  • 体調と相談して入る
  • 持病のある方は医師と相談

サウナと水風呂の組み合わせは、正しく行えば血行促進・ストレス軽減・睡眠の質向上など、心身にさまざまな良い影響をもたらします。

一方で、持病をお持ちの方や体調が万全でない方にとっては、思わぬリスクを伴う場合もあるため、慎重な判断が必要です。

大切なのは、「自分の体と向き合いながら、無理のない範囲で楽しむ」こと。
安全に配慮したうえで、サウナ×水風呂の魅力を健康的に取り入れていきましょう!

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