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世界一幸福な国フィンランドに学ぶ!本場の水風呂事情とアヴァント文化

サウナ大国・フィンランドは、2024年の世界幸福度ランキングでも1位を獲得しています。

フィンランドでは国民の多くが日常的にサウナを楽しんでおり、自宅にサウナがあるのも珍しくありません。

日本でも浸透してきたフィンランド式サウナですが、水風呂文化は少し異なり、湖、海、雪、外気などの自然を活かしたクールダウンが主流です。

本記事では、創業40年の『水風呂・チラードットコム』が、現地スタッフの取材結果を交えながら、本場フィンランドのアヴァント文化と水風呂事情に着目し、フィンランド式“ととのい”の実態を解説します。

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目次

フィンランドのサウナ施設には水風呂がないことが多い

フィンランドでは、日本のような「浴槽型の水風呂」が設置されているサウナ施設はほとんどありません

その理由の一つが、自然の湖を活用した冷却方法の普及です。

フィンランドには18万以上の湖があり、多くのサウナは湖畔に建てられているため、サウナ後にそのまま湖に入って体を冷やすのが一般的なスタイルとなっています。

冬季には、凍った湖に穴を開けて入る“アヴァント”と呼ばれる伝統的なクールダウン法も人気です。

また、海や雪、冷水シャワーなどで体を冷やすケースもあります。

湖でのクールダウンは、フィンランドの自然をダイレクトに感じられる特別な体験でもあり、多くの人に親しまれています。

アヴァントとは?|氷の湖に入るフィンランドの伝統文化

フィンランド 冬

「アヴァント(Avanto)」とは、フィンランド語で「氷に開けた穴」を意味します。

凍結した湖面に穴を開け、そこに入るという冬季限定のアクティビティであり、サウナ文化と深く結びついています。

フィンランドでは、サウナで体を温めた後にアヴァントへ入るという温冷交代浴が一般的です。

この行為には血行促進や免疫機能の向上、ストレスの軽減といった健康面での効果も期待されています。

かつては年配層を中心に行われていたアヴァントですが、近年では若年層や外国人旅行者の間でも人気が高まっており、各地で冬季水泳クラブが活動しています。

小学生の頃からアヴァントに親しむ子どももいるなど、フィンランドでは日常に根ざした文化のひとつとなっているのです。

冷たすぎて痛いアヴァント…でもそのあとの心地よさに病みつき

アヴァント フィンランド

フィンランドの現地メディアによると、アヴァントは「冷たくて痛い」と感じるほど過酷な体験ですが、むしろそのあとの爽快感に多くの人が魅了されているそうです。

ある女性は
「毎回つらいけれど、出たあとは本当に気持ちがいい」
と語り、合成ゴム素材の靴下や手袋を使って冷え対策をしているとのこと。

「30秒でも十分な効果を感じているし、風邪もひきにくくなった」
といった声もあります。

このような挑戦を通じて得られる達成感や心のリセットは、フィンランド人の“シス(Sisu)”という精神性(困難に立ち向かう強さ)にも通じています。

寒さの先にある心地よさが、アヴァントを特別な習慣にしているのです。

雪に飛び込む“雪ダイブ”も人気のクールダウン法

アヴァントと並び、フィンランドのサウナ文化に欠かせないクールダウン法のひとつが“雪ダイブ”です。

その名のとおり、サウナで温まった体で雪の上に飛び込むシンプルな方法ですが、全身が一気に冷やされることで、強烈な爽快感を得られます。

自然の中で雪に包まれる感覚は、まさに五感を刺激する非日常の体験。

都市部ではなかなかできない、雪国ならではの贅沢なひとときです。

アヴァントの健康・メンタルへの効果

フィンランド アヴァント

極寒の湖に飛び込むフィンランド伝統の“アヴァント”。

実は、ただのチャレンジ体験にとどまらず、体と心にさまざまな良い影響をもたらすことが、近年の研究でも明らかになっています。

  • 集中力の向上
  • 幸せホルモンの活性化・ストレス軽減
  • 代謝の活性化・免疫力の向上
  • 炎症や筋肉痛の緩和
  •  呼吸機能・心肺機能への刺激

集中力の向上

アヴァントに入ると、アドレナリンが一気に放出され、脳がシャキッと覚醒。

朝のひと泳ぎで気分が切り替わり、その日一日への集中力が高まるといわれています。

フィンランドでは「最高のモーニングルーティン」として実践する人も多く、自然な形でスイッチを入れたい人にぴったりの方法です。

幸せホルモンの活性化・ストレス軽減

氷点近くの冷水に30秒浸かることで、セロトニンやドーパミン、オキシトシンなどの「幸せホルモン」が一気に活性化するとされています。

これはフィンランドの研究者たちが“ホルモン・ストーム”と呼ぶ現象です。

また、冷水療法がストレスの軽減や抑うつ症状の緩和に役立つ可能性も報告されており、気分の落ち込みがちな冬季には特に注目されています。

代謝の活性化・免疫力の向上

冷水に入ると、体温を維持するために血流が促進され、エネルギー消費もアップします。

これにより代謝が高まり、カロリー消費だけでなく免疫システムの活性化も期待されます。

寒さの中での適度な刺激が、体を内側から強くしてくれるのです。

炎症や筋肉痛の緩和

アヴァントには、筋肉や関節の炎症を和らげる効果もあります。

あるフィンランド女性の体験では、関節の痛みが冷水によって緩和され、日常生活の機能を長く維持できたとのこと。

このような効果から、冷水浴はスポーツ後のリカバリー法としても、アスリートたちの間で注目されています。

 呼吸機能・心肺機能への刺激

冷水に浸かると、一時的に呼吸が速くなり、心拍数も上昇。

これが軽い有酸素運動のような刺激となり、呼吸筋や心肺機能への良いトレーニングにもなります。

寒さに驚く反応が、結果的に健康維持につながっているのです。

フィンランド式水風呂の入り方|日本式とどう違う?

フィンランド アヴァント

\ポイント/
フィンランドでは、日本のような水風呂や時間ルールに縛られず、湖・海・雪・シャワーなど、その場の自然環境や気分に合わせてクールダウンを楽しむのが特徴です。

フィンランドのサウナは、自宅や別荘、公衆施設などさまざまなスタイルで楽しまれています。

基本の入り方は日本とほぼ同じで、体を洗ってからサウナに入り、ロウリュを楽しんだ後にクールダウンを行います。

ただし、日本のような「水風呂→外気浴」の定番ルートは一般的ではありません

湖や海に入ったり、冷たいシャワーを浴びたり、寒冷な気候を活かしてそのまま外気浴をすることも多いのです。

水風呂の代替手段はロケーションや個人の好みによってさまざま。

実際に現地で行った「サウナ後のクールダウンの方法」についてのアンケートでは、もっとも多かったのが「外気浴」(85.7%)、次いで「冷たいシャワーや冷水入浴」(57.1%)という結果に。

任意回答では「湖」や「アヴァント」も挙がりました。

クールダウンに明確なルールはなく、自由に楽しむのがフィンランド流です。

アヴァント・雪ダイブ・フィンランド式水風呂を日本で体験できる施設4選

日本国内で、フィンランド式の冷水浴文化を体験できる施設を4つご紹介します。

  • 北海道アヴァント(北海道)|アヴァントが可能
  • サウナ&カプセル ウェルビー栄(愛知県名古屋市)フィンランドの冬を再現
  • Heidi Guest House(新潟県)雪ダイブが可能
  • The Sauna(長野県)雪ダイブが可能

北海道アヴァント(北海道)|アヴァントが可能

北海道アヴァント(北海道)
公式サイトより引用

凍結した湖面に穴を開けて入るアヴァントを、北海道・クッタリ湖でリアルに体感できます。

氷点下の大自然に囲まれ、0℃の湖水へ一歩踏み出すスリルと達成感は唯一無二。

安全面も配慮されており、湖には安全ネットが設置され、プロのガイドも常駐。

北海道アヴァント(北海道)
公式サイトより引用

湖畔では複数の薪サウナが並び、極寒の自然と熱のコントラストを堪能できます。

実施は冬季限定なので、訪問前には最新情報の確認がおすすめです。

施設名北海道アヴァント
住所上川郡新得町字屈足808番地
HPhttps://tokachi-sauna.com/avanto/
定休日なし
実施期間:毎年1月中旬~3月中旬
営業時間10:30〜12:30 / 13:30〜15:30予約受付期間::実施日の2日前まで

サウナ&カプセル ウェルビー栄(愛知県)|フィンランドの冬を再現

サウナ&カプセル ウェルビー栄(愛知県名古屋市)
公式サイトより引用

都市の真ん中で本場フィンランドの“氷点下体験”を味わえるのが、ウェルビー栄の「ラップランドエリア」。

-25℃に設定された室内環境の中で、冷風と氷点下の水風呂に身を沈めれば、極寒の北欧を思わせる強烈な冷却体験が実現します。

「日本一冷たい水風呂」と称されるこのエリアは、冷水浴好きにはたまらない異世界です。

サウナ&カプセル ウェルビー栄(愛知県)
公式サイトより引用

名古屋にいながら、本場に匹敵する“凍えるととのい”が楽しめます。

水風呂:0℃前後

施設名サウナ&カプセル ウェルビー栄
住所愛知県 名古屋市 中区栄3-3-13-12
HPhttps://www.wellbe.co.jp/sakae/ 
定休日なし
営業時間05:00〜24:00

Heidi Guest House(新潟県)|雪ダイブが可能

Heidi Guest House(新潟県)
公式Instagramより引用

新潟・湯沢の雪原に建つHeidi Guest Houseでは、サウナ後に雪へダイブするというユニークな体験が可能です。

地下水を引いた11℃前後の冷水風呂に加え、豊富な雪を利用した“天然の冷却法”が冬ならではの魅力。

雪に飛び込むことで、フィンランド流の寒冷刺激を体感できる特別なサウナ時間が味わえます。

Heidi Guest House(新潟県)
公式Instagramより引用

サウナは薪式で、セルフロウリュとパワフルな熱に包まれながら、自然とともに深くととのうことができます。

施設名Heidi Guest House
住所新潟県 南魚沼郡湯沢町 三国177-2
HPhttps://www.naeba-heidi.com/
定休日なし
*グリーンシーズンは火曜、水曜定休
営業時間8:00〜11:00, 16:00〜22:00

The Sauna(長野県)|雪ダイブが可能

The Sauna(長野県)
公式Instagramより引用

長野・信濃町の森の中に佇む「The Sauna」では、冬季に積もる雪を活かしたフィンランドさながらの冷水浴が楽しめます。

サウナでじっくりと温まったあと、真っ白な雪に飛び込むことで、自然と一体になった強烈な温冷交代浴が体感可能。

The Sauna(長野県)
公式サイトより引用

棟ごとに異なる水風呂も用意されており、井戸水や川の水を使った冷水浴も選べます。

北欧の精神を感じられる“本気のアウトドアサウナ”を求める人にぴったりの一軒です。

施設名The Sauna
住所長野県 上水内郡信濃町 野尻379-2 ゲストハウスLAMP野尻湖併設
HPhttps://lampinc.co.jp/nojiriko/
定休日火曜日
営業時間月・水・木・土・日曜 08:30〜22:30
金曜 11:30〜22:30

フィンランドは世界幸福度ランキング1位!サウナ文化との関係

世界幸福度ランキング 2022年〜2024年
世界幸福度ランキング 2022年〜2024年のデータ

毎年のように幸福度ランキングで1位を獲得するフィンランド。
その背景には、自然との共生や社会福祉のほか、「サウナ文化」の存在が大きく影響していると考えられます。

サウナはフィンランド人にとって、日々のストレスをリセットし、心と体を整えるための大切な習慣です。

スウェーデンの研究では、サウナ利用者は非利用者に比べて高血圧や痛みが少なく、睡眠の質や幸福感が高い傾向にあると報告されています。

また、週4回以上の入浴で心疾患の死亡リスクが低下するという調査結果もあります。

さらに、冬に氷の湖へ飛び込む“アヴァント”は、日照時間が極端に短い冬季の精神的ケアとしても効果があるとされています。

加えて、孤独や喪失感を抱える人々にとって、サウナやアヴァントのコミュニティは大きな支えとなっており、温もりとつながりを感じられる場所です。

サウナは、健康だけでなく人との絆や前向きな生き方を支える、幸福な国民性を育む文化でもあるのです。

まとめ|フィンランド流のキンキン水風呂で、ととのいを超える体験を

水風呂

フィンランドでは、氷が張る0℃前後の湖に飛び込む“アヴァント”が、心と体をリセットする文化として根づいています。

そんな極寒のクールダウン体験を、日本でも再現できるのが「水風呂+チラー」の組み合わせです。

チラーを導入すれば、自宅や施設でも1桁台の水温を安定して保てるため、フィンランドさながらの“キンキン体験”が可能になります。

「本格的な水風呂を自宅でも取り入れたい」
「施設に既存の水風呂にチラーを導入したい」
という方は、当社『水風呂・チラードットコム』にご相談ください!

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